福島駅東口地区第一種市街地再開発事業について
再整理の具体的内容と変化について
①再開発組合とこれまでに協議した見直しポイントの内容について、協議回数や時期等の詳細も含めてお伺いいたします。
都市政策部長: 再開発組合などの関係者と3つの見直しのポイントをしております。1つ目、市民の日常的な利用について、2つ目、事業費の妥当性、3つ目、10年後の本市の姿の大きく3つの見直しのポイントから、市長就任以降3か月の間で合計20回を超える協議を重ねてまいりました。
主な協議の内容としましては、作業スケジュールの確認、市民の日常使いの方向性と具体的内容の検討、日常使いの場合の企画運営の枠組み、MICE機能の維持の設計上の範囲、事業費の削減プランの検討、方向性を表した事業趣意書策定の検討、工事費高騰の見通しと対応方法などでございます。
②再整理による見直しは、物価上昇に対応するための床面積の削減と設備・内外装のコスト削減が主な内容ですが、本市の見解を、再整理前後の具体的変化内容も含めてお伺いいたします。
都市政策部長: 床面積の削減については、建物の構造や骨格を大きく変えてしまうとスケジュールの遅延につながるため、建物の床面積1割程度の削減案を検討しております。
一方で、これまでの計画でお示ししてきた、市取得費270億円から300億円については、12月時点の推測値としてそれを超える見通しが再開発組合から示され、今月中に算出される概算事業費はさらに大幅に上昇することも予測されます。
そのため、現在の削減案にとどまらず、市負担が持続可能な水準になるような再構築やVECDによるコスト削減も同時並行で進めてまいります。
③市民の日常使いについて、市民の利活用スペースの実現が想定されていますが、その具体的内容を、再整理前後の床面積の比較も含めてお伺いいたします。
市長: 現在大きく市民の利活用スペースということで、2つ挙げられると思っております。まちなかリビングの機能の拡充の点でございます。例えば図書機能を設けるなど、福島駅前交流・集客拠点施設全体を市民日常使いの場としていくということでございます。そして、もう一つが回遊性です。民間エリアも含めて、建物内の回遊性の向上を図り、世代や性別を問わず安心して集える施設となるように、関係機関との協議を重ねながら検討しているところでございます。
そして、床面積のことでございますが、コスト削減の一つの案として公共エリアです。複合棟ではなくて、公共エリアのみです。公共エリアの床面積を1割程度削減することを検討しておりますが、具体的な再整理後の床面積につきましては、今月中に示されるいわゆる概算事業費、こちらを見極めた上で、削減すること一辺倒ではなくて、MICEの機能が確実に確保されていくということの両面を図らなければいけませんので、そういったことを概算事業費が出てからしっかりと検討させていただき、市民の日常使いの機能も充実できるよう引き続き検討していきたいと思っています。
④市民の日常使いについて、MICEへの市民参加も市民の日常使いの一つであると考えられますが、本市の見解をお伺いいたします。
商工観光部長: 市民が参加、交流できるMICEの開催は、町なかへのにぎわい創出の効果も含め、福島駅前交流・集客拠点施設の価値をより高めるものと認識しております。
特にMICEのEの部分が意味するエキシビジョン、展示会、イベントは物産展や企画展、音楽イベントなど、市民に楽しんでいただける多様な催事が展開できるものと考えております。
また、Cのコンベンションにおいても、学会に併せた市民公開講座の開催や学生による研究発表の場が設けられるケースもあるなど、次世代文教都市にふさわしい市民参加の手法も想定されます。
MICEも含め、市民が日常的に訪れ、利用したくなる、また参加したくなる機会、機能を充実することで、より身近に感じて、多くの市民が集まり、にぎわいが生
まれる施設を目指してまいります。
⑤事業費の妥当性について、基本設計に基づく概算事業費及び市取得費が上昇予測を大幅に超える見通しですが、現状の予測を再構築内容も含めてお伺いいたします。
都市政策部長: 今月中に概算事業費及び市取得費が算出される予定であり、再開発組合からは直近の建築工事費の上昇の状況から、市取得費がさらに増嵩することが予想されるとの見通しはあったものの、現段階で今後の予測をお示しすることは困難でございます。
⑥10年後の本市の姿を見据えた特色について、再整理前後の計画を比較した上で具体的にお伺いいたします。
市長: 先ほどもありましたが、本施設につきましては、まちなかリビングを中心にして、市民が日常的に集い、交流できる空間として計画してきたところであります。
今回の再整理にあたりましては、図書機能の導入なども視野に入れながら、施設の用途を拡充するだけではなく、市民や来街者など訪れる多くの方々に福島というまちを知っていただくための空間となることを踏まえて検討をしているところであります。
そして、各種講座、そして交流事業などを戦略的に展開しまして、多くの市民の皆様が関わり、学び、活動が生まれるまちづくりの拠点となるよう取り組んでいきたいというふうに思います。
具体的な内容につきましては、今後関係機関と協議を重ねて検討していきたいと思います。
現在やはり検討中の案件でありますので、まず10年後の姿というものに関しては、ハードの答えが固まらないとその後の想像がなかなか難しいというところはご容赦いただければというふうに思います。ただし、私といたしましては、そこに集った方々にとって福島とは何なのかということが知っていただけるというか、体感できるような、そういう空間をつくっていきたいという思いはありました。例えばですけれども、それこそ福島の果樹あるいは温泉といった福島のブランドイメージもそうだと思いますし、昨日3.11を迎えましたけれども、福島のまさに震災の教訓であったり、そして防災に対する知識、知恵というものが来たときに分かると、そういうふうな空間設計もできたらいいのではないかなということを考えております。世界中に本当にこの福島市は多くの支援をいただいてきたわけですから、そういう国際的な交流のつながりを見ることができるような、あるいはそこで体感することができるような、メッセージになるような空間ができればというふうに思っておりますが、繰り返しになって恐縮ですけれども、ハードの答えが決まってから、そういったことが具体的に考えられるのかなというふうに思います。
⑦開業後を見据えたソフト面の充実も重要であると考えますが、本市の見解をお伺いいたします。
商工観光部長: 福島駅前交流・集客拠点施設の開業に向けて、企画運営等ソフト面の充実を図っていくことは、開業後の利用を促進し、施設を健全に運営していく上で非常に重要であると認識しております。
この施設の運営にあたりましては、PFI法に基づくコンセッション方式を採用し、施設運営のノウハウを持つ経験豊富な民間事業者を公募した上で管理運営候補者を選定し、開業後のソフト面の充実につなげていくことを想定しております。
現在は、公募にあたりソフト面に関する民間事業者の様々な提案を審査対象にできるよう準備を進めている段階であり、民間の知見や専門性を活用することで、施設の利用者にとって魅力的で利便性の高い運営が実現できるよう取り組んでまいります。
なお、施設運営における具体的な事業の内容については、今後選定される管理運営候補者が担う開業準備業務において、この運営候補者と協議の上検討してまいります。
現在市民利用スペースとして計画してまいりましたまちなかリビング、まずこの機能を拡充して、施設全体を回遊性のある、日常使いができるよう検討を進めていきたいと考えております。その中で、ソフト面の充実については、ただいまご質問の中で具体的な例として紹介いただいたワークショップとか地域イベント、またコンベンションホールを未利用時に開放することなどについても、予約利用がないときのホール、会議室の利活用も含めて、開業準備を担う管理運営候補者と協議して、民間の知見や専門性を活用しながら、市としての方向性をそこにインプットしながら、施設の利用者にとって魅力的で利便性の高い運営が実現できるよう進めてまいりたいと考えております。
スケジュールの遅延について
①昨年12月定例会議で再開発事業のクリティカルパス上の工程について、「停滞は許されないものと認識しております」と答弁があったにも関わらず、市長就任時に7か月遅延する恐れがあることを本市が確認していたことが本年2月末に明らかとなりましたが、遅延の具体的要因を、これまでに明らかにできなかった理由も含めてお伺いいたします。
都市政策部長: 7か月の遅延については、これまでの協議の中で各空間や部屋の面積確定などの細かい設計協議に時間を要したこと、また概算工事費算出に関し、見積先のメーカーの繁忙等により、例年以上に見積り徴取に時間がかかったことが要因と聞いております。
これについては、あくまでも12月時点の推定として再開発組合から報告を受けたものであり、基本設計の作業途中における工程の一部の遅れを全体スケジュールの中で短縮が可能であるかなどの検証を踏まえた上で、当初から概算事業費の算出と併せて3月にご説明することとしておりました。
②令和11年度開業の可能性を、開業に向けたスケジュールも含めてお伺いいたします。
都市政策部長: 現段階では、これから算出される概算事業費や市取得費の状況を踏まえ、どのような見直しの方向とするかを見極めていくことが重要であります。
5月頃には全員協議会の開催をお願いし、事業方針とともに開業に向けたスケジュールもその際にご説明の機会をいただきたいと考えております。
令和11年度の開業については、現段階ではなかなか厳しい状況であるかと考えております。
福島駅東西の回遊性について
①福島駅東西の回遊性について、動線を意識した計画の最適化に取り組んでいますが、その具体的内容をお伺いいたします。
都市政策部長: 福島駅東西の回遊性を高める取組については、昨年7月にJR東日本と覚書を締結し、JR東日本の協力をいただきながら、駅舎等の現地調査や他事例の情報共有などを実施いたしました。
今後につきましては、東口及び西口の将来像を見据えた中で、東西連携強化に向けた新たな東西自由通路の調査検討を進め、駅東西を一体的に捉えた回遊性を意識した計画を検討してまいります。
②①について、観光情報のデジタル発信等、ソフト面の充実も不可欠であると考えられますが、本市の見解を今後の計画も含めてお伺いいたします。
商工観光部長: 駅東西を一体的に捉え、回遊性を高めるには、動線に配慮したハードの環境整備のほか、ソフト面の充実も重要と捉えております。
このたびの大ゴッホ展や福島DCに合わせ、駅東口では国内外からの来訪者に対して、多言語対応型のAIアバターによる観光案内を行っております。
また、市観光ノートや市観光公式インスタグラムを活用し、本市の魅力を発信するとともに、駅東西に設置してあるデジタルサイネージを活用し、直接的に情報を届けることで、駅東西の回遊や市内周遊を促しております。
加えて、東西の動線を意識した仕掛けも必要であることから、駅周辺のイベント情報や駅周辺観光モデルコースを発信するなど、回遊のきっかけや目的となるようなコンテンツを提供しているほか、5月に開催のイベント、まちなかこどもの日では駅東西を結ぶスタンプラリーを実施することとしております。
今後は、広報素材の掲示場所として活用可能な市関連施設を適切に把握し、戦略的に活用することで町なかの機運の醸成を図るとともに、計画策定に向け、庁内連携の下、駅東西の回遊性をどのようにして高めるかなどについてソフトの面から調査研究してまいります。
本市の活性化について
消費低迷下での戦略について
①福島駅前での消費が低迷しECサイトの利用が急伸している中、メーカーショールームの誘致は、CX(顧客体験)の向上による購買喚起やブランド価値の訴求、そして実物の確認による購入迷いの解消に有効であり、体験型の展示や専門スタッフの配置で、ネット通販にはない“購入の動機付け”や“納得感”を提供することができるため、高付加価値製品の販売促進やファンの獲得に直結すると考えられますが、本市の見解をお伺いいたします。
商工観光部長: 福島駅前のみならず、消費者の購買行動はオンライン販売の拡大や価値観の多様化により大きく変化しております。こうした中、訪れること自体に魅力を感じていただける場づくりは重要です。
メーカーショールームは、実物に触れ、専門的な説明を受けられる拠点として、高付加価値製品の購入時の安心感や納得感を高める効果とともに、来街目的の多様化や滞在時間の延伸を通じ、周辺商業への波及も期待されます。
一方で、その設置にあたっては、商圏や採算性等を踏まえた民間事業者の経営判断によるものであり、人口減少や購買環境の変化などを勘案しながら、総合的に判断されるものと認識しております。
現在福島駅前においては、大手ディスカウントストアの出店や大型複合ビル整備など商業環境に新たな動きが見られ、消費回復に向けた期待感も高まりつつあります。
こうした民間投資がさらなる投資を呼び込む好循環につながるよう、庁内の関係部署はもとより、民間まちづくり会社とも連携し、機運を高めてまいりたいと考えております。
②福島駅前における消費低迷下での戦略について、本市における今後の計画をお伺いいたします。
商工観光部長: 人口減少や物価高騰の影響により商業を取り巻く環境は厳しさが続いており、目的がなければ町なかに足を運んでいただけないという傾向が見られます。
また、令和6年度に本市が実施した中心市街地の市民利用状況及び意識に関するLINEアンケートによると、中心市街地にお気に入りの場所はあるかとの問いに、約6割がないと回答しております。
こうした状況下では、単に町なかの店舗数を維持するだけでなく、来街動機の創出を意識した各店舗等による主体的な取組が重要であると考えております。
その好事例が、大ゴッホ展を契機としたゴッホ飯の取組と捉えております。各店舗が展示鑑賞と町なかでの飲食を結びつけるべく趣向を凝らしたメニューを提供し、市が情報発信するなどの支援を行うことで民間事業者の動きが拡大し、言わば一つのムーブメントを起こし、回遊の促進や消費の拡大につながっております。
本市としましては、こうした官民連携による好循環を一つの成功体験として、今後の施策にも生かしながら、引き続き官民一体となり町なかのにぎわい創出と消費拡大につなげてまいります。
eスポーツ推進事業とメタバースについて
①eスポーツ推進事業について、高齢者の生きがいづくりやフレイル予防としてeスポーツを体験できる交流会や出前講座による多世代交流に関する令和8年度予算案が計上されていますが、その具体的内容を、期待する効果も含めてお伺いいたします。
健康福祉部長: eスポーツは、体や頭を使ったり、仲間同士など複数人で楽しみながらゲームをすることで、認知症やフレイル予防に効果が期待できるものと考えております。
新年度は、eスポーツのためのゲーム機器やソフトなどを市で購入して、高齢者団体等に活用していただけるよう機器の貸出しを行うとともに、eスポーツを体験できる交流会や出前講座を行う予定であります。
また、高齢者の通いの場づくりの取組として、ゲーム機器を試行的に老人福祉センターなど市の施設等へ設置し、効果と課題の検証を行ってまいりたいというふうに考えております。
eスポーツの体験機会の創出により、高齢者のフレイル予防や生きがいづくり、地域交流や世代間交流を図るとともに、高齢者の電子機器の操作に対する抵抗感を少なくすることでデジタルディバイド解消にもつなげてまいりたいと考えております。
②①について、福島駅周辺等で日常的にeスポーツを体験できる機会の提供も重要であると考えますが、本市の見解をお伺いいたします。
健康福祉部長: 先ほどご答弁いたしましたとおり、新年度におきましてはeスポーツを体験できる交流会や出前講座の開催、ゲーム機器等の貸出しを行い、高齢者自身がeスポーツを体験できる機会を徐々に増やしてまいりたいと考えております。
福島駅周辺等で日常的にeスポーツの体験機会を提供することにつきましては、ゲーム機器の市の施設等への設置を試行的に行う中で高齢者団体等からのご意見を伺うとともに、効果や課題の検証を行い、場所の選定や費用対効果なども含めて検討してまいりたいと考えております。
③Roblox(ロブロックス)等のゲームを無料でプレイしたり制作したりできるメタバースプラットフォームについて、近年国内でも若年層のユーザが増加しており、創造性や論理的思考力が養われる一助となり本市の活性化にも寄与する可能性がある一方で、不適切なコンテンツやオンライン上の人間関係に関するリスク、そして様々なトラブル事例が教育上問題視されていますが、本市の見解をお伺いいたします。
教育長: インターネットは、情報の共有や交流をより活発にさせ、中でもメタバースプラットフォームは論理的思考力や創造性を育む場として大きな可能性を秘めていると認識しております。一方、SNS等を介したいじめやトラブル、深夜利用による生活リズムの乱れ、個人情報の流出、誹謗中傷、課金トラブルなど、多様で深刻なリスクが存在しており、情報モラルに関する県の直近の調査によりますと、インターネットでトラブルになったことがあると回答した本市児童生徒は小学生が7%、中学生で6%となっております。
本市では、教員を対象とした情報モラル教育に関する研修会を毎年開催しているほか、各学校においても外部講師を招聘した情報モラル教室の実施や学習者用端末を実際に活用する中での具体的な指導を行っております。また、本市独自のリーフレットを作成し、児童生徒及び保護者への啓発を行っております。
今後もインターネット等々の情報技術を適切に活用し、情報社会に主体的に参画していく児童生徒の育成に向け、情報モラル教育を推進してまいります。
大ゴッホ展について
①大ゴッホ展夜のカフェテラスを契機に、ふくしま夜のゴッホ飯をブランド展開することで宿泊者数の増加や中心市街地の活性化につながると考えられますが、本市の見解を、実施している地域活性化策も含めてお伺いいたします。
商工観光部長: 市内飲食店などの民間事業者が主体となって展開しているゴッホ飯につきましては、市においても、広報や情報発信の面で支援を行うなど、官民連携の下取り組んでおります。
この民間事業者の主体的な取組に多くの店舗が共感し、自発的な参加が広がった結果、参加店舗は当初想定の3倍を超える約70店舗となり、各店舗の個性が光る福島市の新たな魅力として、言わば一つのムーブメントを起こしております。
また、昼間だけでなく、夜間に提供する店舗や特別メニューつきの宿泊プランを提供する宿泊施設もあり、日帰りにとどまらない滞在の選択肢を広げることで、中心市街地における滞在時間の延伸や消費の拡大、さらには宿泊需要への波及効果も期待しているところであります。
加えて、大ゴッホ展開催期間中には花回廊事業やランチで食うポン、アートツーリズムのほか、各温泉観光協会の主体事業など、多様な地域活性策が展開されております。
本市としましては、こうした取組を進めるとともに、ゴッホ飯で生まれた官民連携による好循環を一つの成功体験として今後の施策にも生かし、官民一体となり、町なかのにぎわい創出と消費拡大に取り組んでまいります。
②ゆうやけベリーは酸味の少ない濃厚な甘さが特長ですが、採れたてを本市内で味わって頂くため、ゆうやけベリーを“ゆうやけ”以降に提供する“夜のカフェテラス”や“夜のカフェ”の実施を市内の飲食店に呼びかける等、大ゴッホ展にちなんだ夜の消費拡大策の展開も考えられますが、本市の見解をお伺いいたします。
商工観光部長: 大ゴッホ展を契機とした官民一体の取組であるゴッホ飯は、来訪者の日中の消費拡大を図るほか、夜間の飲食店も約40店舗参加しており、昼夜問わず市内消費の拡大に寄与しているものと捉えております。参加店舗からは、想定以上の利益で商品の提供が追いつかない、過去最高の来客を記録したなど、大変好評をいただいており、ゴッホ飯を契機として各店舗の個性が光る本市の新たな魅力が芽生えつつあると受け止めております。
この官民一体の取組であるゴッホ飯に協力した店舗が参加してよかったと実感できることが、市内飲食店の活性化にもつながるものと捉えております。この取組が大ゴッホ展のレガシーとして引き継がれるよう、今後とも県や関係機関、民間事業者と連携しながら引き続き取り組むとともに、官民が共有する一つの成功体験として捉え、各種施策につなげてまいります。
DX関連施策について
業務効率化について
①ふれあい訪問収集に収集状況をリアルタイムで確認できる「見える化」システムを導入し、収集体制の効率化と対象者の見守り環境の向上を図る令和8年度予算案が計上されていますが、詳細を、期待する効果も含めてお伺いいたします。
環境部長: ふれあい訪問収集に位置情報を活用したシステムを導入し、事務所内のホストパソコンと連動したタブレット端末を各車両に配備いたします。
この端末では、利用者の基本情報が閲覧できるとともに、当日の訪問時間、ごみの収集品目や排出量、安否確認状況などを現場で入力できる機能を備えております。入力した情報は、即時に事務所のホストパソコンと共有され、訪問状況を組織的に把握できる体制が構築されます。
また、利用者の安否確認状況をプッシュ型で通知する機能を有しており、受診を希望する親族等と訪問終了後即時に情報共有ができるため、見守り体制の強化につながるものと捉えております。
このほか、車両の位置情報がリアルタイムで把握できることから、訪問予定時間に大幅な変更が生じた際も事前連絡により利用者の待機時間が短縮されるほか、突然の収集キャンセルにも即時に訪問ルートを最適化することが可能となります。
これらの機能を活用することにより、見守り支援の充実と利用者の利便性向上につなげてまいります。
②AI導入による業務効率化を図る令和8年度予算案が計上されていますが、詳細を、期待する効果も含めてお伺いいたします。
健康福祉部長: 初めに、夜間休日急病センターにおけるAI導入につきましては、診察中の医師と患者の会話を音声認識し、カルテ形式の文字情報として変換、要約する機能を活用するものであります。
診察とカルテ原案作成を同時並行で進められるため、医師が患者と向き合った診察を行いやすくなるとともに、より正確で詳細な診療記録を残すことも可能となります。
この取組により、市民サービスの向上や医師の負担軽減にもつながることを期待しております。
次に、生活保護業務に特化したAI搭載型データベース検索エンジンの導入につきましては、これまで生活保護法令や国からの通知など膨大な紙資料から最適な資料を探し出す際、それだけで相当の時間を要していたものが、AI導入により瞬時に検索することが可能となるものであります。
この取組によりまして、ケースワーカーの事務負担の大幅な軽減や事務ミス防止の効果を期待しているところであります。
未来戦略本部について
①未来戦略本部のメンバーや活用を予定しているデータ等の詳細を、具体的活動計画も含めてお伺いいたします。
政策調整部長: 未来戦略本部は、次世代文教都市の実現に向けて、客観的データに基づく根拠のある政策判断と対話を土台として活発化した市民活動を掛け合わせた市民目線の新しいまちづくりを推進するため、新年度から市長をトップとした全庁横断的な会議体として設置いたします。
副市長及び部長等が会議メンバーとなり、市民の声の情報共有と作成していますデータブックを活用した分析を担うとともに、まちづくりの方針等の協議、決定、総合調整の場としてまいります。
市民活動を活発化させる場として、対話集会を市内18地区で年1回開催いたします。参加者は事前募集制といたしますが、年齢や性別、立場等の分け隔てなく、地区住民であれば誰でも参加可能であり、その地区への通勤、通学者も参加できる予定でございます。
また、各分野の方々と関連するテーマを持った意見交換会をおおむね月1回程度の頻度で開催いたします。
現在、会の進め方や募集方法などの制度設計を検討している段階であり、準備が整い次第それぞれ開催してまいります。
これらの取組を通して、市民一人一人の行動がまちを変えるという実感と成功体験づくりの推進に努めてまいります。
②市民との対話を予定していますが、その結果をデータ化し本市の政策立案に活用することが可能ですが、本市の見解を、今後の計画も含めてお伺いいたします。
市長: 基本的にそのとおりと思います。対話集会や分野別意見交換会でいただきました市民の皆様の声は、まず未来戦略本部で受け止めたいと思います。その上で、情報の共有、客観的データと掛け合わせた分析の後、政策、施策へ反映させる方針等の決定に生かしていきたいと考えます。
対話集会等を通していただきました市民の声は、貴重なデータであります。庁内の共有資産として蓄積していくことで、行政に対する市民ニーズの変化や地域課題の推移などの把握、分析が可能となると考えます。
データの活用について
①市公式LINEにLINE上の手続きで完結できるサービスやAIチャットボットを導入することで、市民サービスの利便性向上を図る令和8年度予算案が計上されていますが、詳細を、AIチャットボットが収集したデータの活用計画も含めてお伺いいたします。
政策調整部長: 新年度には、これまで個別に提供していたアプリやポータルサイトを市公式LINEに集約するとともに、LINE上で手続きが完結できるメニューを設けます。
また、市ホームページを学習させた対話型の回答機能を持つAIチャットボット機能を導入し、市民が情報を受け取るだけでなく、自身の生活スタイルに応じた柔軟な問合せが可能となる双方向のコミュニケーションツールとしての機能充実を図ってまいります。
AIチャットボットで収集したデータは、回答精度の確認とチャットボットで完結できなかった原因究明に供することで、よりよい問合せサービスの提供につなげてまいります。
さらに、市民からの問合せやニーズを分析し、フィードバックすることで、より分かりやすいホームページへの改善を進めるとともに、施策の検討や既存事業の見直しへの活用も検討するなど、収集したデータによって市民サービスの向上と行政運営の効率化の両立を図ってまいりたいと考えております。
②Xアナリティクスを活用し、Xのコンテンツやオーディエンスを客観的に分析・評価し改善を繰り返すことで、インプレッションやエンゲージメント率の把握、そしてフォロワー属性の分析等を通じて、より効果的な投稿戦略の立案やマーケティング施策に直結する意思決定が可能となり、本市の認知度の向上や戦略の策定に活用できると考えられますが、本市の見解をお伺いいたします。
政策調整部長: 本市では、契約プランの見直しによって、昨年10月末からエックスアナリティクスを活用できる環境に移行しております。
現在は、広聴広報課において、市の投稿に対するインプレッション数やいいね、リポスト等のエンゲージメント数、フォロワー属性などのデータを収集、蓄積しながら、活用方法等を検討、研究しているところでございます。
これまでに今年度の投稿を分析したところ、例えば通常の写真だけによる投稿よりも動画を添付した投稿のほうがインプレッション数が多い傾向にあるなど、新たな発見にもつながっております。
今後は、エックスアナリティクスの詳細分析結果を基に、庁内研修などを通して職員一人一人のデータ分析力や広報スキルの向上を図りながら、より効果的な広報に努めてまいります。
データブックについて
①データブックについて、ページ数等の詳細をお伺いいたします。
政策調整部長: 現在策定中のデータブックには、本市の人口や産業、福祉、防災、交通、都市計画、環境、教育、自治体経営など幅広い分野の約200の統計データを掲載することで、客観的データに基づく本市の現状の可視化と共有が可能となります。
データブックは、大きく3部構成としております。冒頭の導入部では、本市の歴史や位置、データブックの活用事例を紹介し、本稿部分では各種統計データを分野ごとに章立てし、グラフと分析コメントを添えたグラフページ、データを地図に落とし込んだマッピングページとしており、全体で約150ページとなる見込みでございます。
公表につきましては、市ホームページ上にA4判のPDFファイル形式で掲載することとしております。
②データブックの基としたデータについて、作成時期や2次利用の可否も含めたデータ形式等の詳細をお伺いいたします。
政策調整部長: データブックは、昨年12月下旬から今年1月にかけて各部局に照会し、それぞれ保有している最新データの提供を受けています。過去20年間分を基本とする経年のデータ等について、エクセル形式のフォーマットに数値を入力し、グラフ化したものでございます。
今月中旬に公開するデータブックはPDF形式のみを予定しておりますが、2次利用に資するデータ形式での公開を今後検討してまいります。
③本市が保有するデータからデータブックを作成した手順をお伺いいたします。
政策調整部長: 本市では、この間他自治体の先行事例を参考にしながら、より分かりやすいデータブックを目指した作成作業を進めてまいりました。
データの可視化によって、本市の現状や様々な課題、特性を把握する項目や、市民の皆様と共有することが有用であると考えられる項目の洗い出しから着手いたしました。
次に、それらの項目について、経年の推移や地区別の数値等のデータを収集し、エクセル形式のフォーマットに落とし込んだ後、グラフ化とマッピングを行うとともに、作成したグラフごとに分析コメントを添付し、理解の促進につなげています。
データは、人口や産業、子育て、教育、福祉など11の分野に項目を整理、章立てし、全体の構成を整え、現在データによる公表に向けた最終準備を行っているところでございます。
本市が保有しているデータの活用とBIツールについて
①本市が保有しているデータの活用について、複数のシステムに散在しているデータの集約、グラフやチャート作成等のダッシュボード化、リアルタイム分析、ドリルダウン・ドリルスルー、将来のリスクや機会を早期に検知する予測・AI分析の内、現在可能なものがあればお伺いいたします。
政策調整部長: 本市では、リアルタイム分析やドリルダウン、ドリルスルーなど、議員おただしのデータ活用のツール、分析手法で導入しているものは現在ございません。
現在は、必要に応じて地域経済分析システム、RESASなどを活用して、保有するデータを各部署がそれぞれ分析している状況にあります。
なお、本定例会議に提出している令和8年度当初予算案が成立した場合には、新たにダッシュボードを導入して、ホームページやSNS等の広報効果を見える化し、広報機能強化に取り組む計画でございます。
②愛知県豊田市では、EBPMとデータ間連携の推進を実現するためには「各課が保有するデータが、利用しやすい形で公開されていること」と「職員自身がデータを扱えるよう、能力・ツールを充実させること」の2点が必要だとして、その実現のためにBIツールを活用していますが、本市でもBIツールを導入し活用することについて、見解をお伺いいたします。
政策調整部長: 客観的データに基づく根拠のある政策判断を行うデータ行政の確立に向けては、膨大なデータを分析し、見える化することが重要であり、それを支援する分析ツールの導入は、データを扱う職員の利便性向上や業務効率化の観点からも合理的であると捉えております。
データを容易に利用できる環境を整備するため、本市といたしましては、まずはデータブックをはじめ公表データの充実や共有化に加えて、職員の基礎的な分析スキルの向上を目指してまいります。
BIツールにつきましては、今後その導入のメリットや費用などを精査し、検討してまいります。



